今回の記事は、小説「汝、星のごとく」(凪良ゆう)について!
「汝、星のごとく」が気になっている人に、ネタバレ無しで、読むべきかどうかの決定打をお届けします!
「汝、星のごとく」は本屋大賞を受賞
「汝、星のごとく」は、2023年第20回「本屋大賞」受賞作です。
言うまでもなく「本屋大賞」とは、
本気で知人などに薦めたくなる作品の賞ですね。
「汝、星のごとく」は切ない作品
本屋大賞という、割と身近な目線で評価される「汝、星のごとく」。
身近とはいえ、この作品は、
そんな作品です。
読み終えると、胸の中に手を突っ込まれて、深〜いところをグリグリとかき回されるような感じ。
あり得ないほど狂しい感情に支配される作品です。
「汝、星のごとく」は恋愛小説
そんな切ない「汝、星のごとく」、ジャンル的には恋愛小説です。
恋愛ものストーリーって、普通は次のような感じでしょうか。
「出会い」→「愛の芽生え」→「すれ違い」→「別れ」→「再会」→「ゴール!」
というのが黄金仕立て。
詰まるところ、「単調・・・」というレッテルを貼ってしまって、距離を置いている人も多いかもしません。
「汝、星のごとく」は圧倒的
ですが、「汝、星のごとく」の世界観は、よくある恋愛ものとは全く別物です。
その超越ぶりを端的に表現すると、
壮絶なドラマティックさのうねりが
津波のように次々と押し寄せてきて
圧倒的なクオリイティで物語られる
そんな風に表現できます。
民放テレビの恋愛ドラマとかと同じように軽く考えていると、それをはるか余裕で超えてくるので、今まで出会ったことがない衝撃を受けると思います。
「汝、星のごとく」と恋愛観
そしてそのテーマ「恋愛」について皆さんは、
そんなモンモンとした心理状況に陥り、愛の形についての妄想が行き場を失い、気持ちの整理がつかなくなってしまうことでしょう。
といった感じで、
それが「汝、星のごとく」です。
興味が出てきた人に、ここからはちょっとネタバレ度を上げて、深掘りした作品紹介をしてみましょう。
「汝、星のごとく」の登場人物
登場人物はざっと11人。
恋人、母親、恩師、仕事仲間といった、割と小さい世界で、この大きな物語は進みます。
しかも各々のキャラは、くっきり明快。
続きから読み進めるときも、「えと、、北原先生って誰だったっけ?」などと、人物関係で迷子になることはありません。
「汝、星のごとく」の舞台
メインとなる舞台は、瀬戸内の小さな島です。
そこは「あこがれの移住先ランキング」などで上位に入りそうなユートピア。
とはいえ、そのユートピアで繰り広げられるのは、人間社会のディストピア=「反」理想郷。
この「対極のトピア」カラーの併存。
そこが、濃い目のコントラストとしてストーリーの奥深さを演出します。
「汝、星のごとく」の主役
主人公は二人います。
「汝、星のごとく」のプロローグ
毒親※が地雷となり、不倫、貧困、転校など、
不遇な現実を歯を食いしばって受け入れながら、メインキャストの二人がクールに時を進めます。
※「毒親」って?
「毒親」=浮気・借金・家事放棄などで、親の都合で家庭が崩壊し、子に害悪を与える親を指す題材。
「汝、星のごとく」のあらすじ
そんな二人が32歳になるまで、16年間を切り取った、目を逸らしたくなるほどの苦しい軌跡。
櫂は目標を持ち、そして孵化し、飛び立ちます。
一方の暁海は目標を断ち、そして沈下します。
「汝、星のごとく」の語り手
前進する男子と、二の足を踏む女子。
ところが、人生のレールは複雑に分岐します。
仕事、上京、メンヘル※、金、そしてBL※までもが縦と横にマトリックスのように交錯しながら物語は進みます。
そして各章は、櫂が語り手になるパートと、暁海が語り手になるパートで、振り子のように交錯して展開します。
「メンヘル」「BL」って?
「メンヘル」=精神的に不安定な人や心に闇を抱えている状態を指す題材。メンタルヘルスの略。
「BL」=男性同士の恋愛関係を題材。ボーイズラブの略。
「汝、星のごとく」の結末
そして結末は凄絶です。
エンディングに向かうにつれ、上に並べた数多くのキーワードが一筆書きのようにスルスルっと集結し、
それは、あたかも哀しいハッピーエンドと言えるでしょう。
そんな喜哀の同期を体感したとき、あなたの感情は一体どこに向かうでしょうか。
「汝、星のごとく」のエピローグ
エピローグでは、「汝、星のごとく」というタイトルの解が、華麗な方程式にハマったように解き放たれます。
その瞬間、「ゾクゾクっ」と、背筋に氷のような電流が駆け抜けます。
直後に、メンタルの奥底に潜んでいた、未知のDNAが初めてスイッチONした感覚。
私は、「自分にこんな感性があったのか〜」と、小説が放つ不思議なエネルギーに、心から尊さを感じました。
さて、
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「汝、星のごとく」の読み方(聴き方)
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再生時間 | 12時間8分 |
総合評価 | |
ナレーション評価 |
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小説家「凪良ゆう」について
凪良ゆうさんの代表作は、「流浪の月」そして今回紹介した「汝、星のごとく」の2作です。
実は、この両作ともに「本屋大賞」を受賞しているんです。
本屋大賞を2回受賞
普通なら、作家人生の輝かしい、唯一の金字塔となるのがこのビッグタイトル。
なんとそれを、2020年(流浪の月)、2023年(汝、星のごとく)と、わずか3年で、2作の受賞。
偉業を成し得た理由
凪良ゆうさんが、あり得ない偉業を達成した理由の一つは、これまでに紹介してきた、物語の壮大さにあります。
しかし、ここでは、その理由の別の側面を紹介してみましょう。
文章が美しい
それは、美しく、綺麗で叙述的に人間心理や事象を描出している点にあるでしょう。
凡人にはとても言語化できない表現を、流れの中にとても美しくサラッと入れ込んできます。
全体が論理的
サラッとしているので、ちょっと読み進めてから「え?何?今の?」ともう一度リプレイ。
しかもその表現は単なるお飾りではなく、ここぞという場面で極めてロジカルに発出されます。
といった感じで、前半で紹介したように、
これに加えて、
こんな感じが、凪良ゆうさんの作品です!
以上です!
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